©2016 十文字青・オーバーラップ/灰と幻想のグリムガル製作委員会より引用
今回は、2016年1月より放送された、アニメ「灰と幻想のグリムガル」の続編情報や、2期についての考察をして行きたいと思います。
灰と幻想のグリムガルは、数ある異世界ファンタジー作品の中でも異色の作品で、主人公最強型のものではなく、さらにご都合主義もない、硬派のファンタジーでした。
そんな独特の世界観や、主人公たちに降りかかる不幸や、それを仲間と強い絆で乗り越えていく、そんなストーリーに、心惹かれた方も多いのではないでしょうか。
私も大好きな、灰と幻想のグリムガル。
今回はいろいろな視点から続編に関する情報や考察をお届けしたいと思います。
灰と幻想のグリムガルってどんな話?
灰と幻想のグリムガルは、いきなり以前の記憶もなく、見知らぬ異世界に飛ばされた主人公たち十代から二十代ほどの若者が、過酷な異世界の中でも、必死に日々を生きていく冒険を描いた作品です。
異世界ファンタジーと聞くと、魔法や剣のスキルなどを使って、魔王やらボスキャラやらに挑む本格ファンタジーものや、転生の際に与えられたチート級の力を用いて、異世界で主人公無双をするものなどが目立ちます。
そんな異世界ファンタジー作品の中に、新たな一石を投じたのがこの作品ですね。
主人公たちのパーティは弱小で、始めはゴブリン一匹倒せなかったり、モンスター狩りは、命のやり取りであるというように、味方が死んでしまうことも当然あるという、観ているこちらからは意外な展開も多かったですね。
ちなみにアニメの続きの原作でも、多くのキャラが死んでしまうなど、異世界でモンスターたちとの戦いに身を投じる事の過酷さや、日々を生き抜くことの大変さを強調した作風になっていますね。
アニメでは、オープニングなどの、水彩画のような綺麗な絵や、ここぞというときに流れるきれいな音楽で、作品の雰囲気に引き込まれていった方もいるのではないでしょうか。
全体として非常に良作であった灰と幻想のグリムガルの、2期の可能性はあるのでしょうか。
原作のストックについて
まずは原作のストックがどれだけあるか考察します。
原作のストックが無いと、どれだけ頑張っても続編が作れませんからね。
灰と幻想のグリムガルは、オーバーラップ文庫より刊行している、十文字青先生のライトノベルが原作です。
原作ライトノベルは、2018年8月現在13巻まで発売しており、
一部の省略・改変等もありますが、原作2巻までをアニメ化しました。
単純計算で考えれば、13巻で6期分はできることになるので、2期を制作するための、原作のストックについては問題なく、今すぐにでも2期を制作できると言えます。
ブルーレイ・DVDの売上は?
灰と幻想のグリムガルは、製作委員会方式というやり方で、アニメを制作しています。
この製作委員会は、以下のグループで構成されています。
・灰と幻想のグリムガル製作委員会
東宝、フィールズ、AT-X、オーバーラップ、A-1 Pictures、朝日放送、SonyPCL、フリュー、ダックスプロダクション
参照:http://blog.livedoor.jp/anime_in/archives/52369542.html
アニメの続編が制作されるためには、この製作委員会に十分なお金が
入らなければなりません。
そして、その収入の多くは、ブルーレイ・DVDの売上となっており、続編の制作には、ブルーレイ・DVDの売上が重要です。
そして、以下がブルーレイ・DVDの売上になります。
○灰と幻想のグリムガル 【全6巻】
巻数 初動 累計 発売日
BD(DVD) BD(DVD)
01巻 3,364(*,871) 4,908(*,***) 16.03.16 ※合計 5,779枚
02巻 3,316(*,496) *,***(*,***) 16.04.20 ※合計 3,812枚
03巻 2,960(*,406) 3,394(*,***) 16.05.18 ※合計 3,800枚
04巻 2,901(*,394) *,***(*,***) 16.06.15 ※合計 3,295枚
05巻 2,906(*,371) 3,117(*,***) 16.07.13 ※合計 3,488枚
06巻 2,971(*,389) *,***(*,***) 16.08.17 ※合計 3,360枚(c) アニメDVD・BD売り上げまとめwiki.より引用
1巻から5000枚を超える売上を出しており、その後も安定的に3000枚以上の売上を維持していますね。
この数字だけ見れば、決して悪い値ではないでしょう。
こうした円盤の売上は、何枚売れれば2期、というような明確な基準は決まっておらず、これ以外にもグッズ、イベント収入など、多くの売上も関係してきますので、一概に2期の可能性を言うことはできません。
ですが、近年円盤を購入する人も減った中で、これだけの売上を出していることは、製作側にとっては、ビジネス的に好印象なのではないでしょうか。
オーバーラップ文庫の傾向について
灰と幻想のグリムガルの原作のレーベルである、オーバーラップ文庫。
オーバラップは、製作委員会にも参加しており、アニメの続編傾向は、その出版レーベルからうかがい知ることもできます。
オーバーラップ文庫でアニメ化されたのは、例を挙げると以下の作品があります。
・IS<インフィニット・ストラトス>
1期:12話 2期:12話
一期と二期の間は、約2年7ヶ月。
・宇宙戦艦ティラミス
1期:13話 2期:2018年10月より放送予定
ただし、10分アニメ枠。
・Occultic;Nine -オカルティック・ナイン-
1期:12話
このように、オーバーラップ文庫で2期を制作した作品は非常に少なく、レーベルの傾向としてはあまり2期を制作したがらないと言えます。
ただし、レーベルのアニメ化作品がそもそも少ないため、灰と幻想のグリムガルのように一定の売上を上げた作品に関して、続編を制作することは十分考えられます。
まとめ
今回は、アニメ「灰と幻想のグリムガル」について、続編の制作に関する考察を行いました。
これらのことから、2期の製作の可能性は、60%程だと予想します。
円盤売上が一定以上であることが大きいですが、原作レーベルの傾向などからはマイナス点にしてこのくらいでしょう。
他の異世界ものにはない、現実味を帯びたリアルな世界観で、多くの人の心に新鮮にささったこの作品。
それでいてメリィなど、魅力的なキャラクターも登場し、観ていて飽きが来ない良作です。
いつかまたハルヒロやメリィたちにアニメで会えることを楽しみにしていましょう!
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